AI作曲ビジネス

オリジナル曲作りが簡単に

高らかに各校の校歌が流れる甲子園の夏が近づいてきました。郷土の自然を愛で、のびのびと育つ若人を育む母校を誇りに思うといったイメージで、あまり奇抜な曲構成なく、ある意味に似通ったいて、聞いた瞬間ああ校歌だよなあと。

最近社内でAIやアプリを活用した作曲が話題となりました。確かに、社歌にしろ、校歌、演歌、歌謡曲、民謡、ヒーリングBGM、初音ミクに至るまで、それぞれに共通ですぐ思い浮かべる曲調があって、新曲を作るに大規模に過去のデータを集めて合成できるAI作曲やパターンを持つアプリに向いているような気がします、

そこで気になって、いわゆるクリエイターサイトの代表的なものをいくつか検索したところ、約1,800名~4,000名強の作曲事業者が登録されており、プロフィールを見るとプロから副業っぽい方まで幅広く、結構手軽に起業できそうな事業分野のようです。

提供ジャンルは、店舗BGMや社歌・校歌、youtube等SNSのBGM、ゲーム音楽、自身の音楽活動など作詞に対応する本格的な楽曲から効果音に至るまでおおよそあらゆる楽曲・曲調に対応してもらえ、音に関するオリジナルニーズを全て適えてくれそうです。

サイトによって違いますがクリエイターへの依頼方法は、①プロフィールや実績、作成例を見て気に入ったクリエイターを選んで個別に見積もりを取る方法、②コンペ形式で、提案または提供された候補から選択する方式、③既にジャンル別に多数ストックされた作成済み楽曲から選択して買い取る方式、④依頼者が作成した楽曲を目的に合わせて対応できるクリエイターを探して編曲依頼する方法、が代表的です。

提供・提案期間はどれも1週間以内の早さと結構スピーディ。

コストは、曲の種類にもよりますが、1曲数千円~6万円程度のお値段で、商業利用する場合の付加料金が不要のものもあります。AI作曲の場合は詰るところ過去楽曲からの究極の合成作品なので、著作権の有無、範囲については今後確立してくるのかもしれません。この単価なので本業とするにはよほど件数をこなさないと成り立たない事業と思われます。

さて、生成された曲を実務使用する場合、主旋律で足りればよいのですが、イントロや間奏、楽器種類や音声ハーモニーなどアレンジが必要な場合やデータ加工、メディア加工、顧客WEBサイトへの対応が必要な場合も多々あり、同時に対応してもらえるかが心配なところです。楽曲受領に併せて追加で個別に打合せ、加工提供を大体時間給3千円強で受けて頂けるクリエイターが多数あり、柔軟に見積もりして対応してもらえそうで、曲単価の安さからすると、こういった付加サービスがむしろ収益として魅力的かもしれません。

こういったクリエイターサイトは各事業者についてユーザーの評価点、評価コメントがあり事前のレベル感作品例確認ができるのが有り難いところでです。実績PRを見ていると結構楽しく、現役アイドルグループや各社CM、キャンペーンソングの取扱いがあり、今では業界で使用する楽曲も結構、作曲システムやAIを駆使して創られているのだなあと勉強になりました。

こんなに安価で短期間に作ってもらえるなら、ありきたりの著作権フリー局に四苦八苦することなく、自営商品のPR局や店舗内BGM、youtubeサイト、趣味の活動、はてまた記念日の贈答、冠婚葬祭など気軽にオリジナルを愉しめそうで、色々な利用アイデアで市場が開けてゆく分野かなと思いました。